プロ社畜が解説します!中小企業に多いの?ブラック企業

ブラックな企業といえばどのような企業を思い浮かべるでしょうか?日本の企業数の多くを占めるのは中小企業。現役ブラック企業に努める筆者の小言です。

ブラック企業とは

ブラック企業という言葉は2000年代後半から世に広がりはじめ現在では広く定着している言葉となりました。根性論で過酷な長時間労働を強いられたり、ハラスメントにより退職に追い込まれる等、決して他人事ではなく身近事件事故としても報道されることも少なくありません。厚生労働省では定義では定めていませんが「若者の使い捨てが疑われる企業等」と称して対策を講じているようです。

① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

このような企業に就職してしまった場合の対応としては、第一義的には会社に対して問題点の改善を求めていくことが考えられます。しかしながら、新入社員が単独で会社に問題点の改善を求めて交渉等をするのは現実的には非常に難しいと考えられます。したがって、問題点に応じて外部の関係機関や労働組合に相談することも有効な手段と考えられます。

引用元|厚生労働省 確かめよう労働条件

ブラック企業には中小企業が多い?

中小企業はブラックというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?日本における99.7%は中小零細企業(いわゆる中小企業)といわれており従事する従業員数は4000万人ともいわれています。中小企業の定義は業種・業態ごとに異なりますが一般的には大企業に比べて生産性は低いといわざるを得ないといえるでしょう。

特に中小企業はその形態・いきさつから生業的企業と呼ばれる会社も多く、強力なワンマン体制・支配的体制が常態化されている会社も珍しくありません。サービス残業が横行している会社で従業員が疲弊している中、社長は会社の経費でベンツに乗り、交際費を使用し二日酔いで出勤するあるいは出勤しない。社長のひらめきアイディアで現場従業員が時間外・休日ともに振り回されている。そんなお話を良く耳にします。

大手のブラック企業は内部告発等により大きなニュースとしてマスコミに取り上げられますが、地方の中小企業でこのようなお話しは当たり前日常茶飯事として流されてしまうことも多々。

企業数の絶対数と生産性の低さから中小企業がブラックというイメージがついてしまっているといっても無理がありません。

ブラック企業はなくならない

結論としてブラック企業を根絶することは難しいでしょう。経営者感覚では自身が築き上げてきた会社をどのように経営・運営しようと経営者の勝手であり、契約時に虚偽や詐欺行為があったのであれば話しは別ですがそれらの事項を理解して就職をしているはずと考えています。

一方で、従業員はこの会社の環境を良くしよう、自分が働きやすい環境を作ろう、変えてやろうと努力に燃える従業員も中にはおられます。実際には従業員を1人でも採用すると会社はコストを抱えますし、そのコストは年々増えていきます。

経営者の手腕といえば片がつく話ですが、その経営方法なども含め中小企業と大手や上場企業では会社の仕組み自体が異なるものと考える必要があります。その環境を理解し、自身がスキルを高め社会的に認められる様に努めるか、転職を用いて新たな環境で成果を上げるかは考え方次第になります。

ブラック企業から抜け出したい!

 それでもブラック企業で苦しまれている方は、現在の追い込まれた思考では視野が狭く窮屈になり最悪のことも考えてしまうこともあるかもしれません。しんどいと感じたときは無理なく退職や休職等を申し出るのも手の一つであると考えます。


しかし働き手の現役世代が減少していく中で今後、転職市場がますます活性化していく事も予想され、より環境の良い待遇の良い環境で働きたいと思っても、活性化される市場は限定的でもありそのためにはスキルの習得も必須ともいえます。

ただ逃げ出したいだけの退職・転職を考える前に今現在ご自身のスキル・経験を客観的に捉えられるように書き出してみてはいかがでしょうか?RPGでは特定のボスを倒すためには特定のアイテムやコマンドが必要なものもあります。

今の自身に何が出来るのかそのスキルを書き出しネットやSNS、友人の話を伺い情報収集とともに動いてみる事も必要かと思います。

ブラック企業に身を投じ続ける必要はありませんが逃げ出すだけの選択を行わず、ご自身の環境を今一度見つめ直す必要もあるのかもしれません。

まとめ

中小企業は基本的にブラックと呼ばれる労働環境であるといえます。

しかしその環境の中で自身をどう考えていくか、どのように将来設計していくかを考え行動するのも一つの可能性かと思います。辛いときは逃げ出してかまいません。世の中はとても広く多様性にあふれているように思います。