
職場集団や人間関係のなかで、最も重要視されている「リーダシップ」。難しく感じるこの概念をプロ社畜と一緒に考えてみましょう
リーダーシップとは?
リーダーシップとは自己の理念や価値観に基づいて信念を創り出し、指導者として能力・力量・統率力を用いて集団をまとめ目的や目標へ導き成果を上げる指導力や統率力のことです
チェスター・バーナードはこのリーダーシップを全体主義と個人主義のバランスを取ることが重要だとし、組織と個人を同時に満足させる理論を構築しています
- コミュニケーションの内容を(実際に)理解することが出来る
- 組織の意思決定に矛盾を生じず理解できること
- 組織の意思決定に自身の個人的利害も両立出きると信じること
- そのコミュニケーションない内容に精神的にも肉体的にも従えうるもの
4つを同時に満たす事によってそのコミュニケーションに価値を見いだし
個人が受容する=全体主義に従う=組織の指示に従い成果を上げる
と唱えています

バーナードは現代では当たり前の組織という概念を提唱し、組織とは「意識的に調整された2人またはそれ以上の人々の活動や諸力のシステム」と考えた人物です。

リーダーシップとマネジメントの違い


この2つは結果として組織の成果を求めるものとなりますが、自身が中に入るか、外から組織を管理するかの大きな違いがあります。サッカーの監督やキャプテンとサッカーの経営層やオーナーの様な違いですね。
リーダーシップに必要な能力
- メンバーに方向性を示し、自身が導く
- ビジョンを持って自身が働きかけ、組織を維持する
- 組織内の問題を自身が積極的に解決する
マネジメントに必要な能力
- 組織の分析と管理の上、成果を上げさせる機能や道具
- 正確な分析力と組織維持機能を持って、組織の機能維持に努める
- 細かな戦略性の立案と、環境変化への柔軟な対応力が必要
リーダーシップの源泉
リーダーが集団や組織の目標達成を行う為には、その集団に影響を及ぼすパワー(社会的勢力)が必要です。これらのパワーを元にリーダーは集団を動かしています
報酬勢力
金銭や昇進・昇格、賞賛などの報酬を与える能力をベースとしているパワー
プロ社畜解釈→報酬の為にモーレツに働くマインド

強制勢力
叱責や減給、解雇、左遷等従わなければ罰を受けてしまうのではないか、というパワー
プロ社畜解釈→クビや叱られたくないから懸命に働く!

正当勢力
リーダーの指示に従うのが正しいと考え、従う義務があると感じるパワー
プロ社畜解釈→ルールを守って働くのが当たり前だという考え方

準拠勢力
リーダーに対し尊敬や憧れなどの個人的魅力や一体感を感じている場合に働くパワー
プロ社畜解釈→上司について行きたい!貢献したい!

専門勢力
リーダーが技術・知識・能力などにおいて自身より優れていると感じたときに成立するパワー
プロ社畜解釈→尊敬できる上司・先輩のようになりたいとの憧れの気持ち


難しい表現が多いですが、日々皆さんが感じているマインド面の事ではないでしょうか?これらのパワー(マインド)を逆手に取って上司はチームを動かしています

リーダーシップの種類や素質・行動論、PM理論など
パフォーマンス・メンテナンス理論
目標達成機能(performance)と集団維持機能(maintenance)がともに高いリーダーシップが、集団における満足や成果に有効である考え方です。
マネジリアルグリッドにおいて「人への関心」 (maintenance) と「生産への関心」 (performance) の2つで表すことが出来きます

仕事中心型でも窮屈ですし、人間中心型でもダラけてしまいそうです。チームの生産性と結果のバランスを求めるマネジメント型が最も良いですね!!
3つのリーダーシップ類型論(リーダーシップの種類)
アメリカの心理学者レビンが集団の動きについて化学実験を行い、リーダーシップのパターンが成果に異なる影響を与える事を明らかにしました。
民主型リーダーシップ
リーダは援助し、集団で討議し決定する(9✕9型)
メンバー間に有効的な雰囲気が生まれ集団の結束度が高くなり、長期的にもっとも高い生産性を得ることが出来るリーダシップ型
独裁型リーダーシップ
リーダーがすべてを独裁的決定する(9✕1型)
短期的に他のリーダーシップよりも高い仕事量と生産性を持つことが出来るが、長期的には集団の不満や不信感を得やすくなり効果的ではない型
放任型リーダーシップ
個々の人が自由に意思決定を行う(1✕1型)
集団の士気も上がらず組織としてのまとまりも無いため仕事の量・質ともに低い、

組織のスタートアップ時は独裁型、安定してきたら民主型へ以降、組織の形態や成長度合いに基づいて望ましいリーダーシップ型を取り入れると良いですね

コンティンジェンシー理論
リーダーシップのスタイル面だけではなく、偶発的面も含めたリーダーの置かれている外部状況の変化に応じたスタイルの変化も必要である状況適合論という考え方になります
フィードラーのスタイルと状況(理論)
オーストリアのフィードラーは効果的な集団業績のためにはリーダーのスタイルと集団(部下)の置かれている状況が適合している事が重要であると示しました
2つのスタイル
- 仕事中心型
- 従業員中心方
3つの状況要因
- リーダーと集団との人間関係の良さ
- 仕事内容の明確化の程度
- リーダーの権限の強さ
この結論として
仕事中心のリーダーは統制が取りやすい場合と取りにくい場合に最も成果を発揮し
従業員中心型のリーダーは統率のバランスの良い中程度の時に最も成果を発揮すると言えます
パス・ゴール理論(目的経路理論)
有能なリーダーは集団(部下)の業務目標に対して的確なパスを示してゴールの達成を助けるべきである考え方の事です。
リーダーは「部下の特徴」と「仕事環境の特徴」という2つの状況要因に対してあくまで補完的(アシスト)なスタイルを取るべきとしている理論です
部下の能力が高いやタスクが明白な時はかえってモチベーションを下げる逆効果もある注意点があります

この2つの理論は状況を判断する理論でありますがリーダーのスタイルの考え方で差違が生じています。
フィードラーではリーダーのスタイルは変わらないので、環境に適したリーダーを用いる必要性があります。パス理論では状況に合わせてスタイルを変更する事の出来るリーダーが必要となります。
まとめ
今回はリーダーシップ理論を挙げてみました
リーダーシップとよく耳にはしますが、学術的に考えるとこんなにも複雑なものなのでしょうか?
みなさまの上司や周りの方を観察し今回のリーダーシップ型に当てはまるか調べて見ましょう
きっと面白い発見があるかもしれませんね
では、みなさま良い社畜ライフを!



