同僚の営業成績がすごい!なぜあんなに売れているのか?
みなさまが商品を購入・契約をする際にどの様な心理が働いているのか、購入するまでの心理プロセスをプロ社畜が解説します。
※当ページは一部にプロモーションを含みます
購買心理の法則・商品が欲しいという欲求(欲望)
私たちは日々お店やネットショップなどで商品を購入しています。これにはどのような心理が働くのでしょうか?
人は商品やサービスを受けるに当たり「欲しい」といった心理が発生します。その対価として金銭を支払いますが欲しいと思わない商品やサービスに対して人は金銭を支払うことはありません。
一括りに欲しいと言っても様々な欲求があり、生命維持のために水を買う(飲みたい)、機能性の高いリュックが欲しいなど、欲求でも内面は全く違う効果を欲しています。
いわば対象の欲求不満状態にあると言っても過言ではなく、マズローの社会的欲求段階を例に挙げると
- 水を買う(飲みたい) → 生命維持の目的 → マズローの生理的欲求
- 機能性の高いリュック → 社会生活の維持 → マズローの所属と愛の欲求
購入(消費)活動を行うことでこれらの欲求不満を満たしていると言えるでしょう
購買心理8段階とは?
では、実際に商品を購入する上で作用する購買心理8段階とは何でしょう?
購買の心理8段階
人が商品や契約を購入する際に発生する8段階の心理プロセスのことです
注目
無意識に商品を探索している状態です。
何かいいものあるかな~と、物色しているとも言い換えることが出来ます
興味
商品に注目している状態。ネットショップではアイテムをクリックした状態です。
なんだコレ?とより商品の詳細情報を知りたい為に、興味を持ったとも言えます
連想
商品を使用するシチュエーションをイメージする段階です。
購入しても家におけるかな?の想像をしている段階で、ここまでくるとイメージも具体的になります
欲望
欲しくなってきた・・・購入しても良いだろうか?の段階であり、購入にあたり不安や迷いが出てしまいます。欲しいけど本当に欲しいのだろうか?必要か、購入しても良いのだろうか?との考え・疑問が出てしまう段階です。
比較
欲望を審議して購入する事実に説得性を持たせるために、今ある価値観や過去の経験を元に考えます。
ここは内なる自身の経験と比較を行います。接客の場合は少し間を置き顧客に考えさせるこで、より効果的に働きます。
信頼(連想)
自身の決定を正当化し、購入後の満足を連想します。自信が購入した後のことをイメージして、自身の行動を正当化するようにしています。ここまで来ればほぼ次の行動に移ります
行動
実際に購入します。行動に移すとも捉えられます
満足
自身の行動を認める、良かったと満足をします。
価格面が良かった、機能面が良かった、デザインがよかったと自身の行動決定を認めるプロセスです
どのような商品を購入する場合でも最終的にこのプロセスを目標とします
これらの8段階欲求、言い換えれば
人は自身に興味のない商品を絶対に購入することはない
のです
ここが大切なポイントです!人は興味のないものに対して購入や投資を行いません、言い換えれば興味を持たせることが出来れば購入してもらえるきっかけを掴むことが出来るのです
購買心理8段階を活用した営業アプローチ
では実際に、営業成績の良い同僚や販売員はどのようにこのテクニックを活用しているのでしょう?
上手な接客や営業員は顧客のイメージや欲求を伺い、現在のプロセスの次行動につながるアドバイスを行います
(顧客) 興味・注目 → 連想 (営業員)
(顧客) 欲望 → 比較(営業員)
このアドバイスによってプロセスを深化し決定・満足へ繋げます
ここで大切な事は顧客に対しいかに興味を持たせるかです。全く興味のないモノ・コトでも興味を持ってもらった顧客は全て見込み客となります。
購買心理の法則を活用した行動心理学・販売心理学
ラポールテクニック
顧客に興味を持ってもらう以前にまず警戒心を解かなければいけません。初対面の方に対して人は誰しも少なからず警戒心を抱きます。警戒心を持ったままでは、こちら側の言葉を受け入れてもらうことも難しいと言えるでしょう。
ラポールとはフランス語で「橋をかける」との意味もあり、顧客に対し信頼感を勝ち得る、受け入れてもらえているといった状態を指します。
受け入れてもらえる状態を作るためには、相手の行動を真似て警戒心を解くミラーリング、相手のペースに合わせて会話や声のトーン・声量を調整するページング、相手の言葉を真似して理解しているとの意思表示を示すバックトラッキングが効果的です。
いずれも相手に対して敵意を示さずに同調することで安心感を持たせ、購買心理の注目興味へと繋げます。
営業マンや販売員がしきりに「いいですね~」と返答している時はこのラポールテクニックを活用しているといえます。その際「何がいいと思った?」とイジワルな質問をすると・・・
決定回避の法則
決定回避の法則(選択回避の法則)とは「選択肢が多すぎると、その中から一つのものを選びたくなくなる」という心理現象です。
社会心理学者シーナ・アイエンガーによるジャムの実験が有名ですが、8段階の比較には比較して検討することも含まれており、顧客は多くのエネルギーを消費します。
その結果、顧客は選択肢が多すぎると絞りきることができず購入を諦めてしまいます。
シーズン限定の○○○やAかBの提案などあらかじめ選択肢を絞り込んだ提案をする事で成果に繋がりやすくなります。
みなさんの回りには特定の商品や製品のみを販売することが特な同僚や仲間はいませんか?販売する側も得意な商品の一点集中で特別な成果に繋がることもあります。
まだある心理を活用するテクニック
購買の心理8段階をより効果的に行うため、心理学を用いた販促方法もあります。
チェックしてみましょう
返報性の原理(法則)
人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱く心理の事をいいます。試食品を手渡しでいただく事によって、お返しの意味も込めて商品を購入する事柄も返報性の原理によることとなります。
気を付けて下さい!試食のおばちゃんは全てわかった上で試食を勧めてきます!返報性の原理は異性間の方が作用が大きく働くようです、
松竹梅の法則(お弁当屋の法則)
松竹梅の法則とは、商品を3つの価格帯に分けることで、多くの人が中央の価格(真ん中)の価格を選ぶという心理作用です。この際主力商品を中央の価格に持って行き、売り上げ・客単価の向上を図ります。
テンション・リダクション効果
心理的な緊張がなくなり注意力が散漫となった結果、警戒心が弱くなるといった効果のことです
マンションを購入した顧客は新品の家具を揃えることも多いのはこの効果が働きます。車などの高価な物を購入すると、せっかくだからとオプションも揃えてしまう心理です。
フレーミング効果
1つの事柄を言い換えてお得感・効果感をアピールする方法です
例:ビタミンC1g → ビタミンC1000mg
どちらも同じ意味ですが、数字が大きい方がアピールとしては強いです。購買心理8段階においては比較に当たるでしょう。
購買心理8段階とAIDMA(アイドマ)の法則
AIDMAの法則とは1920年代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホールが著書の中で示した宣伝広告に対する消費者の心理プロセスの頭文字を略したものです。AIDMAの法則では消費者が商品を購入するに至るまでに5つのプロセスを経由すると言われています。
Attention(注意)
Attention:顧客の注意を引く。
Interest(関心)
Interest:顧客に商品を訴求し関心を引き出す。
Desire(欲求)
Desire:関心を引き出した顧客に欲しいと思わせる。
Memory(記憶)
Memory:欲しいと思った記憶を思い出す。思い続ける。
Action(行動)
Action:実際に購買活動を行う。
前出の8段階に似ているように感じます。比較をしてみましょう
購買心理8段階とAIDMA(アイドマ)の法則の違い。
どちらもプロセスは似ているように思います。AIDMAの法則は主にマスマーケティングで用いられ、8段階はアパレル業界などの対面販売で用いられます。主に3つの段階にプロセスを分けるのですが、購買プロセスは感情的であるとも言えるでしょう。
まとめ
皆様になじみのない購買心理8段階かも知れませんが、マーケティングや広告の業界では広く大きく取り入れられています。みなさんの周りにいる成績の良い同僚は無意識でこのテクニックを活用しているのかも知れません。販売や営業においてこのテクニックを活用することでより成績が上がることを期待しております。
昨今では、承認欲求を販売戦略に応用するマーケティングも効果的です。
それではみなさま、良い社畜ライフを!