ビジネスで使えるソクラテスの名言を学ぼう。

現役プロ社畜が解説する、社畜に刺さる戦国武将名言シリーズの番外編。今回は哲学の父でもあるソクラテスの言葉とともに、現代の働く私たちのビジネスにも通ずる言葉をまとめていきます。

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ソクラテスとは

紀元前470年頃 – 紀元前399年のアテナイ出身である古代ギリシアの哲学者です。

ソクラテスのイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

社畜モンキ
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「人間はどう生きるべきか」など死生観を深く考えた人物として、現代でもその言葉の多くが伝えられています。ソクラテス自身が著述を行っておらず弟子であるプラトンの著書によって残されています。

ソクラテスの名言からビジネスを学ぼう

ソクラテスの名言からビジネスを学ぶ雑学ブログ。

ソクラテスの名言をプロ社畜なりにまとめて解説してみました。

良い本を読まない人は、字の読めない人と等しい。

良い本というのは一括りにする事が難しく、現代にも参考書や漫画まで様々な種類があります。ソクラテスは他に「本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。」との言葉も遺しています。

問題は読み手がいかに思うか、身に感じるものがあるのか?が大切であり、読み手に影響を与える本が良い本だと私は考えています。

社畜モンキ
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現代にも通ずる言葉ですね。社会人になりこの言葉の意味を深く感じるようになりました。ソクラテスは勉学は光であり、無学は闇であるとも唱えています。全ての物事において学ぶ姿勢が大切だとおもいます。

汝自らを知れ(なんじみずからをしれ)

デルフィのアポロン神殿にきざまれている言葉であり、無知の知を根幹に持つソクラテスの座右の銘とも言われています。ソクラテスはこの言葉を自己の哲学的活動の出発点としています。

生きるために食べよ、食べるために生きるな

この言葉は社畜にぶっ刺さる言葉です。私たちは何のために働くのでしょうか?生活するお金を稼ぐために、会社に労働力を提供し対価として賃金を得ています。しかしながら、その基本的考えがいつしか会社で働くことが目的となってしまい、過酷な労働により無理を重ねた結果、精神を病んでしまう事となります。

社畜モンキ
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辛そうな表情や暗い表情をしている後輩や同僚に、この言葉をかけてあげましょう。追い込まれるほど辛いときは逃げ出しても良いと思います。

世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ

現代においてはビジネスや仕事においてリーダーシップ理論があります。リーダーシップには様々な形がありますが、リーダーは現場を率いて行かなければいけません。ソクラテスの指す世界とは自分以外の他人ではないでしょうか?他人を動かす為には現場に合わせた適切なリーダーシップを示す必要があります。

賢者は複雑なことをシンプルに考える

歴史の偉人であるレオナルドダビンチやアインシュタイン、スティーブジョブズや稲盛和夫さんなども同様の言葉を残しています。問題解決に重要な発想であり、ビジネスにおいても必須の考え方であると言えます。

社畜モンキ
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情報を取捨選択しものごとの本質を見極める。トラブル時など、部下からの報告から最善の判断を行う際にも、シンプルに落とし込むことが重要ですね。

唯一の真の英知とは、自分が無知であることを知ることにある

ソクラテスの根幹にある無知の知であり、言葉として遺したのは弟子のプラトンです。知らないことを自覚しているが故に、より知るために探究心をもって行動します。仕事も日々のルーティンの中でいかに気付けるか、イノベーションの源泉も無知の知から始まるとも言えるでしょう。

社畜モンキ
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ソクラテスの座右の銘である「汝自らを知れ」や無知の知を元に、ソクラテスは名を知られるようになっていきます。しかし最期はそれらの言葉の元に命を落としまうのです。

ソクラテスの弁明とその最期

ソクラテスは無知の知という考え方を基本としており、自分がいかにわかっていないかを自覚する必要があると唱えていました。

そして賢人と呼ばれていた政治家や詩人達をはじめとして、様々な人を次々に訪ね、彼らの無知に対する無自覚ぶりを指摘し、無知を自覚している自分の優越性、神託の正しさを確信し、決意と使命感を持ってその活動にのめり込んでいくこととなります。

その結果ソクラテスが賢者であるという評判が広まる一方で、無知を指摘された人々やその関係者からは憎まれ、数多くの敵を作ることとなるのでした。

このため、ソクラテスは公開裁判にかけられることになり。アテナイの市民によって死刑をつげられます。しかしソクラテスは自説を曲げたり自身の行為を謝罪することを決してせず、「単に生きるのではなく、善く生きる」という意志を貫き、死と共に殉ずる道を選んだとされています。

David - The Death of Socrates.jpg

公開裁判においてソクラテスは一切の妥協も見せず弁明・反論します。しかし、その後の500名の市民による無罪・有罪の決定投票では、僅差で有罪に傾いてしまいました。有罪が確定した後の刑量弁明でソクラテスは市民の感情を逆なでするように弁明を続けます。その結果大差をつけて死刑が確定するのでした。

ソクラテスは最後に、生と死のどちらを選ぶのが善い運命に出会うかは神のみぞ知ると言い残して、弁明を終えています。この公開裁判でのソクラテスの言動や対話をまとめたものがソクラテスの弁明であり、弟子のプラトンによって遺されています。

ソクラテス式問答法「無知の知」

ソクラテスの問答法は「議論を通して相手に気づかせる方法」とも言われおり、問題や事柄について会話を通して疑問を投げかけていくことで、相手に矛盾を気付かせると言う方法です。

社畜モンキ
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ソクラテスには「無知の知」があります。相手の会話や議題に対して「なぜ?」知らないので教えてくれ、と言ったようにどんどんと深掘りしていくことで、相手方の矛盾点を突きます。いわゆる「論破」のようなものでしょう。

相手の事柄について、こちら側から否定をするのではなく、相手自身で矛盾点を気付かせるため、話を受け入れやすくなります。現代のビジネスシーンにおける「ロジカルシンキング」や「クリティカルシンキング」などの根本的な発想となっています。

ロジカルシンキングとは

理論的であるロジカル(Logic)と考えるシンキング(Thinking)を組み合わせた言葉であり、「論理的思考」や「論理的な考え方」との意味があります。

物事の道理に道筋を立て、矛盾や破綻が無いように結論へと導きます。ロジカルシンキングにおいて最も認知されている考え方にロジックツリーピラミッドストラクチャーがあります。

問題発見のロジックツリー

ロジックツリーは「問題や結論の解決策を探る問題解決チャート」でもあり、結論や問題から「なぜ問題が起こったのか」の要因を深掘りしていきます。要因を探ることで引き起こされた要因の解決策が導き出されるため、再発防止や問題発生を未然に防ぐこともできます。

ロジックツリーのメリット

  • 問題(要因・原因)を発見しやすい。
  • 問題の解決策を考えやすい
  • 他者への説得材料になる

社畜モンキ
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ロジックツリーはその特性から問題の検討や思考に使われることが多いです。問題や結論が起こるのは必ず要因(原因)があるためその要因を発見していくと言った考え方です。

問題解決・提案のピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは結論を他者へ説明する為の説得性のある根拠を発見していく」ツールです。「結論とその根拠」が明確に提示されているために説得力を持つことができます。

ピラミッドストラクチャーのメリット

  • 他者への強い説得力を発揮することができる
  • 結論ありきで進むため会議などもスムーズに行える
  • 他者への説得材料になる

社畜モンキ
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このチャートは「結論を先に仮設立てて根拠を用意する」使い方をします。説得力のある根拠があるから結論がしっかりとしており、他者を説得しやすいメリットがあります。一方で、結論(仮説)が間違っているとツール自体が破綻してしまいます。

クリティカルシンキング

クリティカルシンキングは「批判的思考」ともよばれています。しかし、欠点や問題点を指摘や批判することでは無く、客観的な視点で物事を分析し検討を重ねて判断します。

情報過多になりものごとの本質を理解することが難しくなった現代において、直感的や主観的に判断することはリスクを伴う行為です。疑いを持つことで客観的な思考を持ち、結論の最適解へと導くために用いられます。

前出のロジカルシンキングであるロジックツリーやピラミッドストラクチャーの各要因などにこのクリティカルシンキングを用いる事でより洗練され、より説得力のあるロジカルシンキングになり結論にも説得性が増します。

クリティカルシンキングと批判的思考
社畜モンキ
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ロジカルやらクリティカルやら難しく感じますが、結論の根拠をブラッシュアップしていくことです。ソクラテスの無知の知や・ソクラテス式問答法もこのクリティカルシンキングとロジカルシンキングに近いものがあると思います。

まとめ

ソクラテスは2500年程前の人物ですが、哲学の父ともよばれていることもあり、考え方や思想は現代にも大いに通ずるものがあります。特に仕事で経験やキャリアを重ねて行くにつれて、後輩や部下の指導にこの考え方は活きてくるのではないでしょうか?

人を説得させ行動させるにはまず納得していただくことが必要です。当時のギリシアで弁論により聴衆の説得や扇動等が行われていたように、まず自身が知らないことを前提に膝を合わせていくことで後輩や部下が心を開いて耳を傾けてくれるのではないのでしょうか?

部下の指導や教育に悩んでいる方は自身が一度ソクラテスの言葉に耳を傾けてみても良いかも知れませんね。

それではみなさま、良い社畜ライフを!

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