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伊達政宗とは?
伊達政宗(だてまさむね)は、日本の安土桃山時代から徳川家光の時代にかけて生きた武将であり、仙台藩初代当主としても有名です。
若くして家督を継ぎ、関ヶ原の戦いや大坂の陣など数多くの戦いに参加するなど、多くの功績を挙げました。また、文化的な面でも優れており、茶道や能楽にも精通していた事でも知られています。
独眼竜のイメージで知られている戦国武将です。ゲームやアニメなどでも超絶イケメンキャラとして老若男女問わず人気の武将ですね。
伊達政宗の生涯
1584年、伊達家の家督を継いで当主となります。父親の隠居にともない伊達家17代目の当主となった後は、会津の蘆名氏や二階堂氏などと争いを行い、東北地方で勢力を拡大していきます。この頃は豊臣政権による天下統一の最中、秀吉から惣無事令が各大名間へ出されており、政宗は秀吉に対して心情を悪くする一方でした。
惣無事令とは、豊臣秀吉が各大名間の領土争いや私争を禁じた律令であり、関白秀吉の威厳を示すものです。その名のもと、秀吉の統治下にある大名は、秀吉に従わない北条家に対し討伐を行います。小田原討伐とも呼ばれる戦に遅参しながらも、その後は関ケ原の戦い、大坂の陣などに参陣します。徳川幕府では、3代将軍家光の代まで仕え、68歳の生涯に幕を閉じています。
秀吉の出陣要請をさんざん無視し、関白の顔に泥を塗った政宗。小田原参陣の際には白装束で現れたともいいます。それを許す秀吉の器もなかなかなものです。
伊達政宗の五常訓とは?
伊達政宗の五常訓を取り上げましょう。そもそも五常とは儒教の教えである人としての道徳「仁・義・礼・智・信」を指します。
五常訓の考え方
- 仁(じん) – 人間らしい優しさや思いやりを大切にすること。
- 義(ぎ) – 正義や道義を貫き通すこと。
- 礼(れい) – 礼儀や作法を重んじ、礼節を守ること。
- 智(ち) – 知恵や知識を求め、冷静で理性的な判断をすること。
- 信(しん) – 約束や誓約を守り、人々から信頼されること。
政宗の五常訓は遺訓として現代まで当たり継がれています。法名である貞山禅利大居士に敬称を付けて、貞山公五遺訓という名でも認知されています。
仁に過れば弱くなる
優しさや思いやりを大切にすることは重要ですが、それが行き過ぎると自分や周りの人々にとって悪影響を与える可能性があるということを示しています。情けは人の為ならずとも言いますが、必要な時には厳しさをもって判断し、行動することも重要だということを教えています。
現代のビジネスにおいて、自己犠牲を過度に行うことは、自身の弱体化や社会への貢献度を低下させることに繋がる可能性があることを教えています。
注意できない上司、怒れない上司など、優しさと甘さをはき違えてしまう事は相手のためにもなりません。仁過れば弱くなるといった状態であるでしょう。
義に過れば固くなる
義に過ぎると自分が正しいと信じることに固執してしまい、他人の意見や状況を無視してしまうことがあると説いています。柔軟性や妥協の精神を持ちながら、柔軟性を持つことが大切だということを示しています。
この言葉は、義を貫くことはもちろん大切ですが、自分の意見や信念を持つことが全てではなく、適度な柔軟性や妥協の精神を持つことが、人間関係やビジネス社会において重要であることを教えています。
会議などで他人を罵倒するする人にも当てはまります。自分自身が正しい、かくあるべきだとの考え方で頭が固くなってしまいます。ダイバーシティの発想も取り入れましょう。
礼に過れば諂いとなる
礼儀や作法を守ることは大切ですが、それが過剰になり相手に媚を売るようになってしまうと、本来の意味合いを失って、諂い(へつらい)となってしまう可能性があることを示しています。
ビジネスにおいても、適切な礼儀と謙虚さを保ちながら自分自身が誠実であることを忘れず、適切な距離感を保ちながら、信頼を築くために必要であることを教えています。
親しき中に礼儀ありとも言います。過剰な態度は他者から見ていても気持ちの良いものではありません。
智に過れば嘘をつく
知識や知恵を持つことはとても大切なことです。しかし、それが過剰になると嘘をついたり、自分の利益のために事実を歪めたりすることがあるということを示しています。
ビジネスの場面でも、知識や知恵は正しく使い、正直かつ誠実に行動することが、信頼や尊敬を得る上で重要であることを教えています。
専門用語や業界用語を多用した言葉遣いはお客様へ伝わりません。自分の知識をひけらかす様に話してばっかりいると、かえって嘘くさいものになるのです。
信に過れば損をする
人を信じることは大切ですが、それが盲目的になると自分自身の判断力を失ってしまいます。そして、損失を被る可能性があるということを示しています。
人を信じることはもちろん大切ですが、その人の言動を冷静に分析し自分自身で判断することが、人生やビジネスなどで成功するために必要であることを教えています。
職場の先輩や上司の話を、ただ妄信的に信じていてもいけません。自分自身も学び疑問を持つようにしなければいけません。
伊達政宗五常訓からビジネスを学ぶ
五常訓はバランスを取ることが大切であると説いています。「仁・義・礼・智・信」それぞれが道徳として大切ですが、個々が行き過ぎてしまうとマイナスの要素が大きくなってしまいます。さらに、5つそれぞれもバランスを取ることが必要です。仁に優れた人でも礼に欠けていてはただの媚び諂う人です。智に優れた人でも仁がなければ、人をけなし貶めるようなことをしでかしません。
ビジネスにおいてもっとも重要なのは、この5つが優れ・バランス良く持ち合わせた人材であると言えるでしょう。そしてそのバランスのもと、誠実であることが重要であるといえるでしょう。
まとめ
今回は伊達政宗の五常訓を取り上げました。
現代のビジネスにおいて、もっとも重要な要素は誠実であることといえるでしょう。この誠実性は新入社員、管理職、経営者問わず重要な要素です。400年近く前の戦国武将の考えが現代でも共通することに驚きとともに嬉しさを感じてしまいますね。
それでは皆様、よい社畜ライフを。