経営戦略は組織の階層ごとに立てられていきますが、今回は競争戦略(事業戦略)を解説していきます。
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経営戦略とは?
経営戦略とは
経営目的を達成するための主要な方針(パターン)
と考えられています
経営目的とは利益を上げる事はもちろんですが、その企業がいかに社会貢献(人・物)できるかと、考える企業主様が多いですね。ドラッカーは「そこに関わる人が幸せになるためにある」と利益を最終目的としない企業が多いです。
マズローの自己実現の欲求に通ずるものがあります。欲求に関しては過去ブログをご確認下さい。
経営戦略の体系
経営戦略は企業が長期にわたって持続的な成長を維持していくための基本的な戦略であり、外部・内部の環境に基づいて目標構築されます。ここに具体的な目標を挙げてみましょう。
- 経営理念
- 経営ビジョン
- 経営行動基準
- コーポレートアイデンティテー
これらの行動指針や目標を掲げた上で、実際に何を事業として行っていくかを定めることが競争戦略(事業戦略)となります。これらの指針や目標は、一貫性を持たせぶれないように長期的な視点で設定することが必要です。企業HP上によく掲載されていますね。
経営戦略のイメージ
会社の経営層が目標を立てて、各担当事業が目標に向かって成果を上げていくといったイメージです。
一方で、事業戦略とは競争企業に対して競争優位性を確立していくための基本戦略です。その中には事業ドメインの設定や競争地位別戦略、ポーターの競争戦略論が上げられます。
事業ドメインの設定や競争地位別戦略 については過去ブログをご覧下さい。
マイケル・ポーターの競争戦略論
ポーターの考える戦略にポジショニングアプローチがあります。
この考えで重視するのは「いかに利益を上げるか」です。販売市場を獲得・支配し、シェアをあげても利益が無ければ企業は存続できません。
ポーターは儲かる市場を選んで、参入障壁を構築し、きちっと利益を上げる事が必要だと説いています。
5フォースモデル
自社が進出している市場は常に5つの競争要因による影響を受けています。
- 新規参入の脅威
- 売り手の交渉力
- 代替品の脅威
- 買い手の交渉力
- 業界内の敵対関係
これらの影響により、自社や業界の収益性が影響されます。特に新規参入の脅威に関しては、参入障壁の高さにより自社の有利な立ち位置(ポジション)を確立し、競争を回避することが出来ます。
製造業などは設備投資によるコスト削減を行い平均費用を低下させる規模発揮させ発揮させ
参入障壁の高い・低いとはどのようなことでしょう?壁が高いと入りづらい、低いと入りやすい。携帯事業者などは許可やインフラ整備で巨額の費用が嵩むため高く、飲食業は始めやすいため低いと言えます。 製造業などは設備投資によるコスト削減を行い平均費用を低下させる、規模の経済を発揮させ障壁を高めます。
3つの競争戦略
業界内の敵対関係者や、競争相手に対して優位性築くために3つの競争戦略を使用します
差別化戦略
自社のサービス(製品)に魅力的な独自性を打ち出すことによって、競争企業に対する優勢を築く戦略。この優位に価格は含まれず、いかに既存品やサービスと差別化していくかが重要です
- 製品(サービス)そのものに独自性 → 品質・性能・デザインなど
- 製品サービスに関するもの → アフターサービスの拡充など
- 消費者認知の向上 → 広告や宣伝による製品の社会認知活動など
コストリーダーシップ戦略
競争企業よりも低価格で生産をする戦略。大量生産により低コスト化と規模の経済性を発揮し、シェアの獲得を目指します。
集中戦略
差別化やコストリーダーシップは市場を広く認知しターゲットとする戦略ですが、集中化戦略は自身の勝てる市場に資本を集中し、差別化やコスト面において優位性を発揮する戦略です。
これらの戦略はそれぞれ有効性が確認されていますが、同時にリスクを考える必要があります。差別化戦略は模範されると優位性を失ったり、コスト戦略は低価格競争に陥ります。集中は市場を読み違えるとシェアを大幅に失うので、それぞれの特徴を理解するようにしましょう。
バリューチェーン(価値連鎖)
3つの競争戦略を実現し、市場においてポジションを明確にしていくためには、企業活動をまとめていく必要があります。事業活動を機能ごとに分解し、どの部分で価値が創造されているか、どの部分に強みが発揮されているかを確認します。
企業の活動は大きく2つに分けられます
- 主活動・・・製品やサービスを直接的に顧客に提供するための活動。
- 支援活動・・・主活動を支援する活動。人事管理や資源調達など
一部の事業だけが低コスト化しても全体の効果が薄く、これらの活動を相互連結させて初めて価値を顧客に提供することが出来ます。競争企業においては、一部を模範しても効果が見込めず、事業全体を模範する必要があり、模範困難性を高める結果として競争優位の持続性を発揮することが出来ます。
トヨタの製造システムなどが具体例としてあげられますが、事業全体の低コスト化による競争の優勢性を発揮しよう!とのことですね。
まとめ
今回はポーターの競争戦略を用いてみました。
一言で言うとポーターは、自社の取り巻く環境を分析し、勝てる分野で最大限の力(利益)を発揮する!と考えているようです。
これは孫子の兵法「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」にも通ずるものがあるように思います。
勝てる分野で勝算を見込んで、挑む事
ものごとの原理はいつの時代も変わらない物なのかも知れませんね。
それではみなさま良い社畜ライフを!