商品やサービスを販売する際に、プッシュ戦略とプル戦略はよく使われる販売戦略です。ブランド戦略・販促活動において有効的な手段「プッシュ戦略」と「プル戦略」この2つの戦略の違いと使い方を解説いたします。
※当ページは一部にプロモーションを含みます
プル戦略とプッシュ戦略の違い
プル戦略
広告・パブリシティ・SNSに重点を置いて消費者の需要(欲しい)を促す(引き出す)戦略です。つまり、消費者が自発的に商品やサービスを求め、買うようになるように働きかけます。
例えば、口コミや評判、SEO対策、コンテンツマーケティングなどがプル戦略の代表的な手法です。販売者は、消費者が自分から商品やサービスを求めるような情報に応じて、自発的に購入するようになることを目的とします。
プッシュ戦略
人的販売・販売促進に重点を置きチャネル(流通)を経て製品を売り込んでいく戦略のことです。商品やサービスを消費者に「押し付ける」ようにして、販売者側が積極的に商品やサービスをアピールし、消費者に買うように働きかけます。
例えば、テレビCMやポスター広告、セールスプロモーションなどがプッシュ戦略の代表的な手法です。販売者は、広告やプロモーションを利用して、商品やサービスを消費者に知ってもらい、興味を持ってもらい、できるだけ多くの人に購入してもらうことを目的とします。
TVやラジオによって広く浅く欲しいを押し売る戦略です。大手のメーカーに良く取られる戦略ですね。需要が循環していることが見てわかります。
人的販売では試食のおばちゃんなどのマネキンさん(販売員)に売り上げは依存します。 基本的には一方通行の戦略ですが、マネキンさんの能力次第ではアンケートなど細かい消費者の意見や感想を伺うことも出来ます。
どちらの戦略が優れているかは、商品やサービス、市場環境、消費者の属性などによって異なります。しかし、最近では、消費者の嗜好が多様化しているため、プル戦略がより有効である場合が増えているといえます。
SNSマーケティングにおける戦略
プロモーションやマーケティング手法が複雑化するにつれて、口コミやSNSの重要性も増しています
口コミやSNSはダイレクトマーケティングとも呼ばれプル戦略に含まれていると言えます。直接的に働きかけ「欲しい」と思わせ、直販サイトへ誘導する方法が主流となっております。SNSごとに特色が異なるので、上手に活用する事がコツです。
プッシュ戦略とプル戦略の具体例
マーケティング戦略において、プッシュ戦略とプル戦略は重要な役割を果たします。プッシュ戦略は、消費者に対して直接的に広告や販売促進を行うことで、商品やサービスの需要を喚起する手法です。一方、プル戦略は、消費者自身が商品やサービスを求めるようになるような、情報発信やコンテンツの提供を通じて、需要を創出する手法です。プッシュ戦略の方が広域に商品が数多く売れ、短期的なブランド構築も可能の様に見えますが、コストが大きくかかります。
どちらの手法を採用するかは、商品やサービスの性質や市場環境によって異なります。例えば、新商品や新サービスを販売する際には、プッシュ戦略が効果的です。スタートアップ時はプッシュ戦略を、認知が広まったうえでプル戦略に切り替え上手に併用することでブランド力を高めていけるでしょう。
Twitterやブログもまず見てもらうことが必要となります。これらSNSでの活用例の要望があればブログに書いてみたいと思います
プル戦略の実例
2020年ダイドー✕鬼滅の刃コラボ「鬼滅缶」
2020年秋ダイドー缶コーヒーに鬼滅の刃デザインのパッケージが登場しました。
鬼滅の刃は週刊少年ジャンプの人気コンテンツでもあり、社会現象にもなっております。コロナウイルスの影響によりテレワークの浸透で出勤者が減少する中、人通りが減少した駅中などの自動販売機の売り上げも乗じて減少していました(前年比8~9パーセント減)
ダイドーはこの鬼滅の刃のキャラクターをパッケージに用いた全28種の「鬼滅缶」を販売し、3週間でおよそ5000万本の販売と前年比約150%の売上を記録しています。
消費者が欲しいと思わせる好例ですね。鬼滅の刃のブームはすさまじく、私も当時コンビニで何本か購入した覚えがあります。ファンの方はこの缶をコンプリートしたくなるのかも知れませんね。
大ヒットした!あつまれどうぶつの森
コロナウイルスの影響により多くの産業が影響を受ける中、テレビゲーム業界は巣ごもり消費により、大きな影響をうけました。
その中でも大きな影響を受けたのがニンテンドースイッチのあつまれどうぶつの森。同ソフトはゆるやかな無人島生活を楽しむ任天堂のゲームソフトであり、TVや雑誌でもその人気っぷりが取り上げられるに至ります。
発売開始が2020年3月であり、翌月にはコロナウイルスによる緊急事態宣言の発令が行われました。その中でも順調に販売数を伸ばし、一年後の2021年同月には3000万本を超える大ヒットとなっております。
爆発てきな人気とともに高額の転売も問題となりました。転売ヤーなる言葉も生まれ、高すぎる需要と供給不足の負の背景も露呈することとなりました。
プロモーションミックスとは?
プロモーションミックスとは
企業が消費者や小売業者・卸売業者へ行うコミュニケーション活動のことです。メディア、コミュニケーション、パブリシティ、セールスの4つを最適に組み合わせ、相乗効果を最大にすることを目的としてプロモーション・ミックスが行われています
企業がモノを作りどのようにして消費者へ販売を行うか、このプロモーション活動が中々難しいのです・・・
広告
メッセージの発信元である業者やメーカーが媒体を通して、消費者へ情報(商品・会社)を伝達する手段のことです
- マスコミ広告・・・テレビ、ラジオ、新聞など
- SP広告・・・DM広告、折り込み広告、POP広告、野外広告など
- その他の広告・・・インフォマーシャル、アドバトリアルなど
パブリシティ
新聞社、出版社、放送局等に対しニュース教材として提供する活動。プレスリリース・ニュースレターと呼ばれる事もあります
パブリシティの特徴
- 広告のように多額の費用を必要としない
- 上記報道機関の主体的な記事になることが多く、信頼性が高い
- 報道機関が判断するため情報提供しても記事になるかわからない
記事にしていただける事で広く認知されますが、新規性や社会性を大きく問われるネタが必要です。営利目的の事柄を告知しても採用されることは難しく思います。営利目的でもプレスリリースの書き方1つで大きく印象が変わります。
人的販売
店頭販売員などが1対1で顧客に対しメッセージや商品の特徴を口頭で説明する方法です。高額商品の販売においては重要なプロモーションである一方、販売員個人や企業への信頼を構築することが重要です
メリット
- 顧客ニーズに合わせた柔軟な対応が可能
- 複雑な情報伝達も可能
デメリット
- 販売員の経験や技量に大きく左右される
- 主に1対1であるため顧客数が限られる
ブランドアイテムを人的販売する際は、顧客の細かなニーズを拾う必要があるため販売員として、プロフェッショナルである必要がありますね。
販売促進
消費者の購買意欲や販売店の販売意欲を喚起・促進する活動の事です
- POP広告
- 発表会・展示会
- サンプル、プレミアム、ノベルティ
- 実演
- ポイント、会員カード
メーカーと業者間リベートなどもこの販売促進に当たります・・・はい
まとめ
プッシュ戦略とプル戦略にはそれぞれ特徴があり、どちらが有効なのかは商品やサービス、市場環境、消費者の属性などによって異なります。販売者は、自社の商品やサービスに合った戦略を選択し、的確に消費者にアピールすることが重要です。また、プッシュ戦略とプル戦略を組み合わせたマーケティング戦略を採用することも有効ですね。
プッシュ戦略プル戦略もマーケティングの一環であると言えます
上手に活用することでTwitterや各SNSのフォロワー獲得にも繋がりますので、ぜひみなさまもお試し下さい。それでは皆様、良い社畜ライフを!