みんなが大好きな宅配ピザ、テイクアウトでどうして半額なのか少し考えてみましょう。
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宅配ピザ
コロナ禍で人気のフードデリバリー、自宅で注文・受け取りのできる人気のサービスです
このデリバリーの代表格と言えば「宅配ピザ」があります
有名ピザ店が数社思い浮かぶと思いますが、その多くは
- 単独店舗(直営店舗)
- FC店舗(フランチャイズ店舗)
に分かれます
飲食店営業となるので保険所の営業許可と食品衛生法において各店に食品衛生者を置くことが義務づけられており、商店を開業する場合として主な費用は
- 物件取得費
- 設備工事費
- 開業費
FC加盟店として開業する場合は運転資金として2,000万~3,000万の費用が必要であり、人気のエリアになると物件取得費がかさみさらに高額になります
オーブンや厨房施設の設備工事費がかさむため、居抜き物件を利用する方法も良くとられています
宅配ピザ市場
ピザ市場は2019年より拡大を見せており、拡大幅は今後大きくなることもが見込まれています
2019年度は2年連続の伸長で再び過去最高値を更新して2871.7億円、前年比107.3%となりました
ピザ宅配店及びピザ専門店、イタリアンレストラン等によるピザ推定末端売上高は1,750.4億円(対前年比106.6%)となり、コロナウィルスの蔓延により飲食業が壊滅的な減少を受けている中、この伸び幅は2020年、2021年と好調に推移していくことでしょう
宅配するための最低価格?
かつての宅配ピザは1オーダーにつき最低注文額として1,500~2,500円の注文額が必要でした
昨今、多くのピザ宅配企業はこの最低金額を撤廃する動きを見せ、今ではピザ1枚1,000円ほどでも宅配を受け付ける企業もあります
では、この最低金額がなぜ必要だったのか?少し考えてみましょう
中小企業感覚で考える商品原価
ピザ屋の原価率
ではピザ屋さんにおける経費を考えてみましょう
- 家賃
- 光熱費
- ピザの原価(材料代・包材代)
- 宅配バイクの維持費(整備費・ガソリン代など)
- 人件費
概ねこのような経費がかかります
さらに、開業する際に借り入れを行った場合は、返済金が必要となります
家賃・光熱費
家賃はエリアごとによって異なりますが、宅配ピザである以上郊外の出店も狙えると思います
坪単価1万円でも10坪であれば10万円、水道光熱費は2~3%ほどと考えて良いでしょう
ピザの原価(材料代)
Mサイズのピザ1枚2,500円と考えると、ピザの原価高くて1枚500円程です=ピザ原価率20%
ピザの原料として小麦粉、ピザソース、トッピングとありますが最も高価なものはチーズです
チーズだけで 原価の30%(150円)と言われるほどで、お得感が欲しい方はチーズたっぷりピザを注文しましょう!
バイクの維持費は保険料金もありますがその多くは主にガソリン代です
人件費
宅配ピザ屋の経費のうち多くを占めるのはこの人件費です
・アルバイト人件費 1000円/時
昨今ではピザ屋さんのホームページやチラシで、10分以内の配達を目指す旨の公表されています
多くのピザ屋は15分商圏内の出店を重ねており、1件あたり30分(配達15分・帰店15分)かかります
Mサイズのピザ配達時の原価率
1件あたりのアルバイト配達人件費500円(人件費・30分)+ピザの原価500円
=配達原価1,000円/ピザ1枚売り上げ2500円=原価率40%
1回の配達で、Sサイズ(商品1,000円)やサイドメニューだけでは、採算ラインギリギリになるのですね
この他にも製造人件費と包材代もかかるため 、配達最低価格の設定は利益確保の最低価格と捉えて良いかも知れません
この利益から固定費である家賃等を差し引きます
1アルバイトにつき1時間に2件の配達となるので、アルバイトの確保に重点を置かなければならず、ビジネスモデルにおける人件費が、経営を圧迫しうる問題も発生しそうです
ピザ屋さんのお持ち帰り半額サービス
宅配要員の確保問題と回転率の悪さ、人件費の高騰により、利益率が悪くなる宅配ピザにとって画期的なサービスが店舗受け取り(テイクアウト)お持ち帰り半額サービスでした
ピザの原価500円
=ピザの原価500円/ピザ1枚半額売り上げ1250円=原価率40%
原価率としては変わりませんね・・・驚きました
配達と比べ同じ原価率ですが配達人員を用意する人件費が必要ないので総合的な人件費が抑えられます
大手はアプリの開発により需要の先取りも見えるようになったので、事前注文からの効率的な生産体制も行え、高回転につながっております
テイクアウト半額やお持ち帰りでもう1枚サービスは消費者・お店双方にWin・Win(ウィン・ウィン)のサービスとも言えるでしょう
まとめ
今回は宅配ピザをプロ社畜なりに考えてみました
テイクアウト半額はデビュー当時衝撃的な印象で、結局普段より1から2枚多めに注文してしまいます
人手不足が叫ばれる中で配達ビジネスからテイクアウトビジネスへと、業態モデルをスライドさせて成功している例かと思います
今後、このような発想のビジネスが増えてきそうですね
それではみなさま、良い社畜ライフを送りましょう!