昨今、良く耳にする「イノベーション」頭にはイメージ出来てもうまく説明できない・・・社畜なあなたにプロ社畜がこっそりとその言葉の意味を伝達します!
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イノベーションの定義とは何か?
イノベーションとは、新しいアイデアや技術を導入することによって、新しい商品、サービス、プロセス、ビジネスモデルなどを創造することを指します。イノベーションは、競争力を維持し、市場を拡大し、企業価値を高めるために必要不可欠であるとも言えます。
イノベーションが新たな市場を創造するといっても過言ではありません
J.A.シュンペーター
オーストリア出身の経済学者でありイノベーションを初めて定義した人物。
イノベーションを「経済活動の中で生産手段や資源、労働力などをそれまでとは異なる仕方で新結合すること」と定義し、新結合として次の5つをあげました
- 新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現
- 新しい生産方法の導入
- 産業の新しい組織の創出
- 新しい販売市場の開拓
- 新しい買い付け先の開拓
イノベーションとは形があるモノをつくるだけではなく、新しいやり方や価値観、手法など無形のモノもあるのですね!
主なイノベーションの種類
イノベーションには、以下のような種類があります。
産業革命的イノベーション
産業全体に大きな変革をもたらす、新しい技術や発明の導入によって実現されるイノベーション。例えば、蒸気機関、電気、自動車、インターネットなどが該当します。
創造的破壊的イノベーション
既存の市場やビジネスモデルを変革する、新しいアイデアや技術の導入によって実現されるイノベーション。例えば、NetflixやUberなどが該当します。
境界性イノベーション
異なる分野や産業のアイデアや技術を組み合わせることで、新しい商品やサービスを生み出すイノベーション。例えば、スマートフォンのようなモバイル端末は、携帯電話とコンピュータの境界を越えて生み出されたものです。
持続可能なイノベーション
経済的、社会的、環境的な観点から、持続可能な社会を目指すために、新しいアイデアや技術を導入するイノベーション。例えば、再生可能エネルギーの開発やリサイクル技術の改善が該当します。
以上のように、イノベーションには様々な種類があります。企業や組織がイノベーションを推進し、新しい価値を生み出すことが、競争優位性を持続させるために不可欠であると言えます。
歴史の転換期でもあった、かつての産業革命もイノベーションですね。インターネットやAIの登場もイノベーションといえるでしょう。
イノベーションの類型と製品例
前出のイノベーションを大きく分けると4つの類型に分けるとこが出来ます。
プロダクトイノベーション
・従来存在しなかった新商品を開発するための技術革新
主な例:SONYウォークマン
1979年にSONYは音楽を持ち歩くという革命を起こしたウォークマンを発売。時代はCDやMDなどのディスク形態を経て、現代のオーディオプレーヤーに受け継がれていきます。
プロセスイノベーション
・既存製品の生産工程や技術を改良すること
主な例:トヨタ生産方式(リーン生産方式・ジャストインタイム)
かんばんと呼ばれる作業指示票を巧みに運用して、無駄を極力排除した生産方式。後工程の要求に合わせて、必要な物を必要なだけ生産するプルシステム(後方引き取り方式)を採用しています。
これらのシステムを用いて平準化生産を達成するために、あんどんやかんばん方式による自働化を行っております。自働化の働にはにんべんが必要です!
インクリメンタルイノベーション(持続型イノベーション)
・既存製品の細かな部分改良を積み重ねる技術革新
主な例:家庭用エアコンの省エネ化
家庭用エアコンにおける技術の進歩は目覚ましいものがあり、2019年と2009年の10年を比較すると約21%総量のCO2を排出削減しています。
引用元:ダイキンエアコンの省エネルギー向上より
その見た目に大きな変化はなくとも、中の技術は大きく進歩している持続的イノベーションの例と言えます
ラディカルイノベーション
・従来とは全く異なる価値基準を市場にもたらすイノベーション。初期は未熟さや新規性の為に評価されないことが多いとも言えます。
主な例:スマートフォン
現代では88.9%の普及率となっていますが、タッチパネル式のハイエンド端末が市場に登場したのは1992年の事でした。当時はIBM社製の端末でしたがスマホが爆発的に普及したきっかけは2007年のiPhoneでしょう。スマホの普及により前出のオーディオプレーヤーやデジタルカメラなどの市場が大きく飲み込まれた事例でもあります。
他にはSNSやアプリもこれに付随するものかと思います。ケータイ各社のメールではなく、今ではLINE等でメッセージや情報の共有もリアルタイムに行う事が出来るようになりました。
イノベーションの進化と普及
技術進歩のSカーブ
イノベーションの進化パターンを追っていくと、S字型の曲線を辿ることがあります。
技術開発のために投入された資源や時間を横軸、技術進歩を縦に置くと、投入当初は緩やかに進む技術進歩が、やがて加速し、限界値終盤では再び緩く鈍化するケースであります。
この例で良く用いられるのがVHSテープ・ビデオデッキです。導入当初はさることながら市場に普及するにつれて、3倍モードなどの高機能化と技術の広まりにより、各社の価格競争が起きます。
技術革新の非連続性
イノベーションライフスタイルにおいて、技術の成熟と研究開発の効果が落ちてくると後発の新規技術に追い抜かれ交代する状況があります
この際、技術とともに業界のトップ企業も後退することが多くあります。
その原因としてトップ企業はその技術に固執し、技術の老朽化や、新技術の存在に気づかず、他の企業が開発した後発技術に追い抜かれてしまう現象であり、革新者のジレンマと呼ばれてもいます
前出のVHSはDVDの出現によりあっという間に市場が置き換えられてしまいました。その要因はソニーのプレイステーション2と言われております。ゲームも出来てDVDも観れて、当時のDVDプレーヤーよりも安価であったため爆発的に普及しました。
革新者のジレンマ(イノベーションジレンマ)
過去にイノベーションを達成して市場を席巻したトップ企業が
次世代の破壊的なイノベーションに対応できなくなる状態を指します
この状態に陥ってしまうと、次世代トップ企業に追いつくのは資金的にも、技術的にも大きく不利になります。競争に乗り遅れた企業は、姿を消すことも珍しくありません。
まとめ
今回はイノベーションを取り上げてみました。現在、多くの企業はグローバル化の影響と製品サイクルの短縮化により、シェア獲得に向けて熾烈な競争を繰り広げております。
私たちが当たり前のように感じている現代の市場は、すべて過去のイノベーションにより作られたものといっても過言ではりません。企業がイノベーションへ推進することは必須とも言え、年々その必要性は高まっております。私たちのような社畜でもイノベーションの言葉と仕組みを理解することで、日々の情勢を垣間見ることが出来ると言えるでしょう。
みなさまイノベーションとともに良い社畜ライフを送りましょう!