パーキンソンの法則とは?社畜が解説する中小企業がビジネスで陥る罠。

パーキンソンの法則
パーキンソンの法則

懸命に働いているつもりでも業績が伸びていかない、数字・成果につながらない・・中小企業が陥りやすいポイントをプロ社畜が解説いたします。

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パーキンソンの法則とは?

パーキンソンの法則は1958年にイギリスの歴史・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンの著書の中で提唱された法則を指します。

パーキンソンの法則には2つの法則があげられます。

第1法則

仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

第2法則

支出の額は収入の額に達するまで膨張する

つまり、法則として与えられた期間やキャパシティの限界まで膨張(消費)することと要約できます。

社畜モンキ
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法則とありますが何やらわかるようで・・わかりにくい・・・一体どのようなことを指すのでしょうか?

パーキンソンの法則わかりやすい具体例と要因

パーキンソンは当時のイギリス行政・役所を分析した結果、この第1法則に結びついたと言われています。当時のお役所は実際の仕事量にかかわらず、役人の人数が年を重ねるごとに、一定数増加している事実に気が付きました。しかし、人数が増えることで仕事の効率化や生産性の改善が起こるのではなく、ただ組織が肥大化していると分析したのです。

パーキンソンの法則

仕事の数や物量は変わらないものの人数だけは増えていくため、一人当たりの仕事量が減少し、生産性はく低くなります。本来であれば組織全体の利益を優先に考えるのですが、組織と個人の利益は必ずとも一致しません。法則のもとにある組織では、ライバルが増えることをよしと思わず、当たり障りのない仕事を相互に増やし部下を増やします。増やされた部下はさらに自身の足元を増やすことを行います。中小企業によくみられるだらだらと間延びした会議はこれらの典型とも言えます。

本来であれば何かを決定したり、有機的な意見交換が目的であるにも関わらず、いつしか会議を行うこと自体が目的となってしまうことも少なくありません。これらには自己保存とも呼ばれる、人間の本能から現れています。自身が何かを主張することで責任を負いたくはない、危なげなく会議を消化したいからうなずくだけ、と内容のない会議を長時間行ってしまいます。意味のない長時間残業や休日出勤、納期ギリギリでの取り掛かりも元をたどれば人間の本能なのです。

社畜モンキ
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皆様の会社にダラダラと残業をしている人がいませんか?時間目いっぱいあるから大丈夫とふんぞり返えていると結局時間が足りなくなり残業をしている。残業をしている人の方が、きちんと仕事を終わらせている人より給料が高い、逆転現象が起きてしまうとモチベーションは保たれません。

人間の本能は第2法則も言えることとなります。収入が増えているのに生活が苦しいなどはわかりやすい例です。給料をすべて使いきってしまった、、予算を残すくらいなら無理に計画を立てる年度末の道路工事。パーキンソンの法則は人間の本能から起こる事象といえるでしょう。

社畜モンキ
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小学校の夏休みの宿題にも当てはまりそうですね。1か月も猶予があるのに手をかけるのは最終日。ブログが続かないのもある意味人間の本能なのかもしれません。

パーキンソンの法則への対策・対処法

中小企業において生産性の低さは致命的な問題です。この本能ともいえる法則に対する対策や対処法はあるのでしょうか?例を挙げてみましょう。

会議の時間を短く設定する

1時間の会議時間を設定するからだらだらと1時間も会議を行ってしまうのです。もとより30分や10分の会議であれば、要点や課題点を時間内に確認している暇もなく、レジュメなどで事前に確認することが必須とも言えます。会議の目的も事前に共有するすることが出来、有機的な意見の交換と共有が行えるのです。

生産計画や目標を詳細に設定する

中小企業に多い目標設定が「前年度〇%の売り上げ増」「ノルマの達成」などの努力目標です。では実際にどのように目標を達成するのか・・・その方法がわかれば苦労しません。しかし、達成するための仮説立てをきちんと行い結果を検証し次に活かす。PDCAをきちんと回すことが大切であると言えます。

予算を明確に立てる

中小企業は予算配分が明確でない会社も少なくありません。新商品の販路を開拓しろと言われても、誰に、どこで、どのようにと明確でない場合があります。会社からただがんばれ!と号令がかかっても、販路を開拓する従業員も、市場調査する従業員も、製造をする従業員にもすべて原資が必要となります。ましてや法則により人は自己保存の本能が働くものであるため、資本力に勝る大手企業には正攻法ではかなわないのです。中小企業には中小企業の戦い方があるのです。

まとめ

パーキンソンの法則は普段聞きなれない言葉かもしれません。しかし、人の本能である「自己保存」であると言われるとなんだか納得してしまいますね。自身でもよくよく考えてみると学生時代、自分から手を挙げている同級生はさほどいなかったように感じます。

無能な働き者は処刑せよで知られるゼークトの組織論においても無能な怠け者と呼ばれる表現があります。自己保存を理解し、有機的な意見交換のできる組織づくりを心がけることで、パーキンソンの法則に当てはまらない、強い組織を作り出すことにつながるのかもしれません。

それでは皆様よい社畜ライフを!!

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